症例報告「右肩の痛み、歯ぎしり、顎関節症」

患者30代女性
来院した時期2016年7月頃

主な症状

20代前半から慢性的な肩こりがあり、20代後半からは歯ぎしりが癖になっていた。
その頃から口を開けるたびに音が鳴る、大きく開けると痛むという症状がでてきた。30代になると肩の痛みが出てきて、特に右の肩甲骨(内側縁)の痛みと痺れが出てきた。
本人は肩こりが原因であると思い、週に3回から6回ほどマッサージ店でもみほぐしてもらっていた。
マッサージ直後肩は多少楽になるが、翌日にはまた強い痛みと痺れが出てくる。
顎の痛みも強くなる一方であったため、友人に相談したところ整体を勧められ、当院を選ばれた。

その他で気になる症状

肩こり、背中の痛み、腰痛

施術内容

身体を観察していくと、頭蓋骨の歪みが強く出ている状態であったため、そこから調整に入った。
まず頭頂骨の左右差を整えるため、左の側頭骨を基準にして右の側頭骨を引き上げた。後頭骨の微圧からラダム縫合、前頭骨から冠状縫合、そして蝶形骨を誘導するようにアプローチ。
頭蓋骨を終え、次は胸骨のロックを外し、肋骨の膨張圧を抜いていく。
その後、盆の窪に愉気をすると呼吸が深くなる。
施術後、頭がすっきりとし、内側縁の痛みと痺れが消失した状態になったのでここで初回を終えた。
5日後に2回目の施術をするが、まだ肩の痛みが出てきていないと報告を受ける。
顎関節症の痛みが多少残るとのことなので、頭蓋調整後に顎関節の軸合わせをする。1週間後の3回目になると顎の痛みは2割ほどになったと報告を受ける。
5回目までは週一回のペースで来院してもらい、その後は2週間に一回、3週間に一回と間隔を空けて来院していただいた。
現在は症状が落ちついた状態で月1~2回のペースでメンテナンス来院されている。
多いときで週6回のマッサージ通いはもう今はないと報告を受けた。

考察

マッサージ店で患部の大菱形筋を集中的にもみほぐしてもらっていたが、患部の痛み・痺れは現象部分であって原因ではない。
今回のケースは、頭蓋骨の歪みが原因の不調であった。
頭蓋骨が整うと、頭が軽くなるだけではなく肩の緊張も抜け、それが全身に波及する。結果、呼吸が深くなり気持ちも落ちついてくる。
マッサージ依存症が改善され日常がとても楽になったと嬉しい報告を受けることができた。