症例報告「腰痛」

患者20代男性
来院した時期2017年2月頃

主な症状

10年以上前から続く腰痛があり、5年程前に病院で検査を受けすべり症と診断された。腰椎4番が滑っているので手術を勧められたが、それは避けたいと思い、グルコサミン、コンドロイチン、サメ軟骨などのサプリメントが良いと会社の研修で安全帯を着用し、実際に垂れ下がる体験をした。横向きに寝て、体が宙に浮くまで安全帯を吊り上げる体験。足が浮くところで腹部と腰に痛みを感じ、吊り上げを止めてもらったが、後になり腰に違和感が残る。翌日から腰痛が発症し、何をしていても鈍痛があり、集中力に欠ける。いつもなら寝て治るが、今回は一週間ほど続くので心配になり来院に至った。

その他で気になる症状

なし

施術内容

検査後、右肋骨が過度に拡張していることが見受けられた。それに伴い、胸椎下部~腰椎まで湾曲が見受けられた。まずは脊椎の可動性を出し、肋骨の角度を修正する。次に腹部調整で胃の軸合わせをする。最後に骨盤を微調整し、頭蓋骨の歪みも調整した。施術後、腰の鈍痛、体全体の重だるさが消えたことを確認してもらった。

考察

「腰痛は骨盤の歪み」ではない事例である。今回は安全帯が腹部を圧迫し、それによって肋骨が拡張したことが原因であると推測される。施術前の骨盤の歪みはそれほど大きいものではなく、脊椎の可動域を出し肋骨を修正するだけで腰の違和感がほぼ消えた。後は骨盤と頭蓋骨を微調整することで、痛みとだるさがスッキリと解消された。安全帯は横向きで垂れ下がるのではなく、うつ伏せがいいのではないかと本人に伝えた面白いケースであった。