症例報告「起立性調節障害」

患者10男性
来院した時期2016年7月頃

主な症状

中学校の部活中に暑さで気分が悪くなったため、途中で帰宅し自宅で休む。
翌日になっても気分が悪く、しばらく休んでも体調が戻らない。
次第にめまいも引き起こすようになり、朝起きれない、目が覚めても気分が悪く起き上がれない状態になる。
病院での診断は起立性調節障害、そこで6種類に及ぶ薬を処方され服用し続けたが症状が治まるのは一時、そんな状態が約一年続いた。
その間、ほとんど学校には行けていない状態であった。

その他で気になる症状

顎関節症

施術内容

身体を観察していくと、内臓の冷えと吸気の低さが見受けられた。
自律神経のスイッチが入りづらくなっていると判断し、まずは吸気を上げるため呼吸のレッスンをする。
いい呼吸が身についてきた段階で、伸展(ストレッチのような施術)を繰り返し行っていく。患者本人が体温の上昇を感じたところで内臓調整を行っていった。
この流れを基本とし、月に2〜4回ペースで通院してもらった。
初回から6カ月後になると朝から学校に行けるようになり、部活動にも復帰することができた。

考察

今回のケースは熱中症が引き金となり出てきた症状であった。
話を聞くと、私生活のリズムがそもそもの原因ではないかと推測される。
そこで生活リズムを整えてもらうことを最優先し、冷え症を改善していく計画で進めていった。
通院するようになって、始めは午後から少しずつ学校に、徐々に朝から学校に行けるようになった。
本人の努力とお母さんの協力で、一年続いた不調から脱却することができた。